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2009年の9月に発表された日本発のBIMソフトを翌年の2月にVer1の段階から導入して
使い始めた私が、他の3Dソフト「GoogleSketchUp」との相性も含め試行錯誤を繰り返して行く中で、
何が出来て何が出来ないのかをご紹介していく予定です。
勿論、ご紹介していけるのは、ソフトの全てではなく、動作確認、あるいは試行錯誤した
項目のみとなりますので、本来は可能な事が、操作不十分で出来なかったりする事が
多分にあるとは思いますのであくまで参考程度に思って頂き詳しくは、
GLOOBEのホームページやメーカーにて確認して頂ければと思います。
- このサイトで紹介したことが原因で皆様の不利益等が発生しても一切の責任は
負えない事をここに記します。
ここを訪れた方は少なからずBIMに興味を持たれた方だと思いますので、
日本製のBIMソフトではこんな事が出来るのか?
なるほど・・・と感じて頂ければ幸いです。
BIM「ビム」とは?
正式には「Building Information Modeling」と言い、通常「ビム」或いは「ビーアイエム」と
呼ばれます。
ここではこれ以降「BIM」と呼ぶことにします。
又、建物を念頭に置きますので、建築に関する様々な情報が統合された建築3次元モデルと
それを用いた設計・施工・維持管理などの活用手法を指します。
情報が統合された3次元モデリング
3次元モデルで作成された各要素(柱・壁・窓・仕上等)の建築に関する物、
(電気・空調・衛生機器等)の設備に関する物、
(鉄骨・鉄筋・コンクリート等)の構造に関する物
などの仕様や寸法の属性が含まれる集合体である。
この3次元モデルの作成作業が設計作業の中核となり、それも元にして、構造計算、
C Gパース、各種の図面作成、数量算出及び積算、施工等、大凡建物が完成するまで
各種連携が行われていくばかりでなく、その後の維持管理まで容易にする力を
秘めているものである。
現在のBIMは
日本での普及は一部の大手を除きそれほど多いとは言えず又、導入した場合でも、
設計スタートから工事完了及びその後の維持管理に至る全てに於いて100%BIMを
用いて実施されるのは難しい状況にあるのではないでしょうか?
理由は
- 建築の世界は様々な業種が協力しあい、建物を完成させていくのですが、
その全ての業界がBIMを導入して活用するのはコストその他で難しい事。
(具体的には、BIMソフト多くは海外で作られたもので、マスターするのに
多くの時間やコストがかかり、費用対効果が現れるまで時間がかる)
- BIMで作成したデータと既存の各種データとのやりとりが未だ十分ではない、
或いはそれを使えるレベルにするには手間がかかる事。
- 日本製のBIMソフトが私の知る限り1本のみで、未だ未成熟である事。
- 認知度が未だ十分でない事。
以上が主としてあげられると思われます。
利点は何か?
作成された各素材は、お互いに連携しているため、例えば平面図に於いて窓の位置や
大きさを変更しても即座に関連する全ての図面に反映されて食い違いが生じない。
即ち作成された図面には食い違いが無いと言うことです。
各種素材に情報を持った3次元モデルを作成してそこから図面を切り出して作るのですから
食い違いが生じないのは当然ですね。
長い間設計を経験してみると分かるのですが、未だ多くの図面を作成していない段階であれば、
変更に対する図面の整合をとることは、それほど大変な事では無いのですが、
実施設計もある程度進んでいる中で、変更が生じた場合、作成された図面の枚数も多く、
作成に関わった人数が多ければ多いほど、変更された部分の修正や整合性をとるのが、
大変な時間と労力を要する事になるのが実感されることでしょう。
100%BIMで作成したものは、この整合性をとる作業が必要無いのです。
但し、最後に確認作業は必要です。プログラムのバグがあるかも知れません、
間違って変更してしまったかも知れません。
何事もやりっ放しは良くありませんのでくれぐれもお忘れないように!!
将来性はあるのか?
手書きの図面から進化して2次元CADが広がり、大きなプロジェクトとなると、
モデルを作成して使い勝手や整合性のチェックを行って、
やがては3次元CADでそれをするようになり、その部分部分(素材)に多くの属性を
持たせるようになり、結果、BIMが生まれてきたと筆者は思います。
従って、それほど遠くない未来にはBIMで設計するのが当たり前のように
普及するのではないでしょうか?
勿論、2次元CADがなくなると言う意味ではありません。
2次元CADは手軽であり、作業性が良いので、上手い具合に棲み分けながら
共存共栄していくのではないでしょうか?
国土交通省がBIMを採用
平成22年3月31日付け大臣官房官庁営繕部より、「平成22年度の官庁営繕事業において
対象事案を設定し、BIMを用いた設計を試行する」とBIM導入プロジェクトの開始がなされた。
その中で営繕業務の3つの変化と題して、次の3項目をあげています。
- 1)設計内容の可視化による変化
- 2)建物情報の入力・整合性確認による変化
- 3)建物情報の統合・一元化による変化
- 実例としては、
「新宿労働総合庁舎」
「海上保安庁海洋情報部庁舎」
「気象庁虎ノ門庁舎(仮称)・港区立教育センター」がある。
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